こんにちは。
気温はまだ少し低めですが、暖かい日差しが徐々に春らしさを感じさせてくれるようになりました。
先日、今の勤め先で春からの組織発表が行われました。
関西から東京へ行く人、関東から九州へ着任する人。
それぞれのキャリアアップと会社の成長のために、どこの企業でもこの時期に綿密な組織会議が繰り広げられていることでしょう。
また春には新卒の入社や長年勤めていた人の退職など、人の出入りも増えます。
わたしがこれから配属になる予定の部署でも、リーダーを務めていた人が4月末で辞めてしまうという知らせがありました。
不安に思う一方で自分もつい最近転職した身なので、その方の今後の活躍を祈りたいと思います。
さて本題に入りますが、勤め先を辞める時や部署が異動になった時に必要になってくるのが「業務の引き継ぎ」です。
自分がこれまでに抱えていた仕事をスパッと辞めるだけでよければ非常にラクなのですが、
基本的には在職中に後任となる人を決め、その人に仕事の内容を共有する必要があります。
転職や異動を経験したことがある人であれば、期日が迫った頃にバタバタと行なった記憶があるはず。
そうした「引き継ぎ業務」ですが、引き継がれた側からするとなんと7割もの人が不満を感じているそう。
考えてみると、辞める側からすればあとのことは後任の人に「任せた!」という気持ちなので
少し適当になってしまう気持ちもわからなくも、ない……
また引き継ぎをした期間については、1ヶ月程度のゆとりをもって行う人もいれば1週間程度、3日以内だった…という人も少なくないようです。
では引き継ぐ側も引き継がれる側も支障なく業務を引き継ぐにはどうしたらいいのか、自身の経験を交えて書き残しておきたいと思います。
<退職時の仕事を引き継ぐコツ>
<引継ぎのスケジュールを作成する>
退職日(最終出社日)が決まったらまず最初に引き継ぎ作業のスケジュールを立てましょう。
まずはルーチン業務の仕事量やサイクルなどから、後任者への引継ぎと残務処理にかかる時間を割り出し、優先順位を行い、退職日から逆算してスケジュールを組みます。
★片付けなければいけない仕事がいつぐらいまでかかるか
★備品や資料の整理にはどのくらいの期間が必要になるか
★後任の人へ引き継ぎが始められるのはいつからか
★取引先へのメールでの挨拶や、訪問日の設定
これらを時間の配分を考えながらまとめていく必要があります。
計画を立てる際のポイントは、辞める日よりも少なくとも3日前はにすべての残務整理、業務の引き継ぎが完了するよに計画すること。
3日の余裕があれば、突発的なトラブルや不測の事態にも対応できます。
また、実際の残務整理や引き継ぎ作業は、基本的には退職届を提出・受理されてから行うことになりますが、辞めることをを決意したときから少しずつ備品や資料の整理を始めれば、無理なく効率のよい残務処理が可能になりますね。
<業務のリストアップ>
つづいて自分のやっていた仕事のリストアップです。
まずは大まかに自分がどんな仕事をしていたのか一覧にし、リストアップした業務の説明も記入していきます。
この業務の目的や、毎月行なう作業であれば何日ごろに完成させるなどといった期限も書いておくといいでしょう。
私は年間スケジュールを作成して、”◯月:「◯◯書類の提出」”などといったルーチンワークをまとめました。
引き継がれた方はおそらくだいたいの業務が「初めて」のことだらけ。
業務の優先順位はもちろん、「いつなにをやればいいのか」といったところで一番あたふたしてしまうと思うので、
そうした業務カレンダーを作成しておくのは親切なポイントかと思います。
<引き継ぎ事項はデータなどで文書化しておく>
引き継ぎする内容についてですが、なるべく文書として残すことが肝心です。
業務の流れや実務作業の要点などを、テーマ別や取引先別などに整理。そして業務の重要度をつけましょう。
マニュアルとして整理することで、引き継ぐべき必要事項の見落としを防止できると同時に、後任者への伝達ミスも防げます。
引き継ぎの項目は、顧客別にリストをつくったり、定期的に納入すべき商品などの契約内容や、フォローすべき事項などを項目立てて整理すると見やすくなります。取引先の担当者の特徴や性格なども共有しておくと後任者の業務がより円滑に進みますね。
また引き継ぎ書はエクセルなどで作成してその部署の共通フォルダなどに置いてもらえるようにしましょう。
全体で情報共有することが大切です。十分に余裕をもって引き継ぎ書を完成させましょう。
<引継書の記載項目リスト>
★担当業務の目的や社内での位置づけ
★社内資料や書類などの保管場所について ★業務全体の流れ ★各段階の作業手順や要点、優先事項、注意点など ★顧客企業や担当窓口の情報(取引概要、特徴など) ★顧客連絡先一覧
こうやって書いてみると、引継書の作成って結構時間と労力がかかります・・・
私が今回教訓となったのは、いま居る会社を今後辞めるか否かは置いておいて、
新しい業務が発生した時点で自身の業務の振り返りも兼ねて整理しておくのが一番、ということでした。
<後任者への共有>
引継ぎは、後任者と一緒にひと通りのルーチン業務を行うのが理想です。
いくら完璧な引継書を作っても、実際に仕事してみないとわからないことも少なくありません。
少なくとも1週間は後任者と一緒に仕事する機会をつくれるよう相談しましょう。
引き継ぎでは、後任となる人の時間的な都合も考慮して進めていかなければなりません。 1週間まるまるを引き継ぎにかけるわけにいかない、という場合は、早め早めにお互いの仕事のスケジュールを調整して、時間の都合をつけてもらうことが必要です。
営業職や受注業務を請け負っている人などクライアントを抱えている人は、これら外部の人への挨拶回りも欠かせません。
後任者を紹介するだけでなく、退職までの間に何回かは、打ち合せや契約などの場に立ち会い、後任者と2人で取引先に対処します。
ただし、職場によってはまだ後任者が決まっていない場合や、複数の人が分担するといった例も多くあります。 そんな事態に備えるうえでも、あらかじめ準備しておきたいのが引継書です。
<各種データの共有>
社内や取引先とのメールのやりとり、過去に作成したデータファイル(ワード、エクセル、パワーポイント等)は、
データをそのまま渡しましょう。
印刷したりファイルしたり、わかりやすくしたり分類したりするのはとても手間がかかるし、結果としてその努力が無駄になることも多いです。
必要ならば、後任が自分で開き、読み、整理しますから、そのまま渡せば大丈夫です。
また、関係書類は業務別、取引先別に区分して保存。
自分が窓口になっていた業者の発注書や納品書・領収書なども確認し、処理漏れや支払い漏れがないかも確認してください。
各資料を製品ごとに整理して保管するとともに、それらの所在について「資料・備品類保管一覧表」といった形でリスト化しておくといいでしょう。
<取引先の名刺ファイルの扱い>
私も少し悩んだことなのですが、取引先の名刺の取り扱いには注意が必要です。
名刺交換を行なったのは自分であっても、”自分がもらった名刺”と思うのは間違い。
もらったのは担当者であり、名刺は会社のもの。
担当業務の取引先を網羅するようなファイルとなれば、これは“社外秘”とも言える情報。引継ぎ時に上司に渡しましょう。
いまはアプリでの名刺管理も主流になってきていますが、退職前に個人的にアプリに登録しておこう…というのもタブー。
あいさつ状の送付用に、お世話になった方の連絡先のみを控える程度にしましょう。
<上司にも引き継ぎ内容を具体的に報告>
引き継ぎが完了したら、上司に完了した旨を報告します。この場合、終わったことを伝えるだけでなく、
どういう形で引き継いでもらったのか、できるだけ具体的に報告し、上司に理解を求めます。
これを行なうと上司からどこまで引き継ぎが終わっているかという確認を求められた時に、どのぐらいの量終わっているのかをすぐ示す事ができます。
また後任者に渡した引き継ぎノートをコピーして上司にも提出しておくと、上司がいざというときに後任者への指示を出しやすくなります。
・
・
・
以上、自身で経験した引継ぎの内容からざっとまとめてみましたが
いかがでしたでしょうか?
とにかく引き継ぎは「余裕を持って行う」ことが鉄則!
なにから始めよう・・?と思っている方は、
後任の人の円滑な業務を後押しするためにも、さっそく実践にうつしてみてくださいね!